笑われ話
笑いって2種類あると勝手に思ってるんですよ。
「笑わせる」か「笑われる」か。
今日は僕がいわゆる笑える話をする時に鉄板として使う、中学の時にあった嫌われ者が「笑われる」話をします。
すべて偽名です。記憶曖昧、多少の盛り。
中学2年生の時に持ち前の第一印象の良さだけで学級委員長をやっていたのですが、ある夏の日事件は起こりました。
移動教室の授業を終え、教室に戻って来た瞬間。
「洞口くん!!私たちの水着がない!!」
女子何人かの水着が無くなっていました。
生徒会長候補のさゆりちゃん(酸素は足りている)に言われ、頭の回転がとても早い僕はとりあえず
「僕じゃないよ。」
とだけ女子達に告げ、先生を呼ぶことに。
恐怖や不安、驚きから泣き出してしまう女子、その中で1人だけ怒りをあらわにしている女子が。
豚身ちゃん(食欲が足りすぎている)です。
その子は、目立ちたがり屋さんだったり、愚痴が多かったり、シンプルにブサイクだったりと、この他にも嫌われる要素が多い子で、前々から男子からは裏で色々言われてたのですが、その豚身ちゃんが感情垂れ流して言うのです。
「絶対盗んだのこのクラスの男子だよ!わかるもん!ほんとキモイ!!最低!!!」
僕は聞こえました、男子たちの体のどこかからプチーンの何かが切れる音を。
冷静に考えてみても、今まで一緒に特別教室で授業を受けていたし、移動教室の場合は教室に鍵を掛けるし、何よりも男子全員が思っていたことは
「お前の水着だけは絶対盗まねぇよ」
でしたね。基本的に優しい僕でも流石に怒りそうになりましたし、これは思っちゃいました。
しかし、豚身ちゃんも盗まれた身、いや肉、あんなセリフを口に出せるわけなく、半笑いの女子に落ち着かせて貰って次の授業へ。
授業が終わってひと段落、とりあえず近くを探してみることに。
見つかるわけもなく、見つかっても女の子たちの恐怖は消えないだろうなーと思っていたその時、廊下の方から水着が1着見つかったとの声。
急いで行くと、駐車場横にある柵の中の立入禁止の場所に、教室がある4階の窓から投げられたように水着が1着。
急いで先生がまだ少し泣いている女子達、そして豚身ちゃんのせいでガチギレしている男子達の所に持ってきました。
相変わらず豚身ちゃんは
「なんで1着?意味わかんないんだけど」
と、ご立腹(物理的)
なにやら不穏な雰囲気と、急な沈黙の中、先生が水着の名前を見て一言
「豚身…」
笑ってはいけない場面です。豚身ちゃん号泣です。
クラスのほぼ全員が頑張って笑わないようにしてました。
以上です。
この話は正直、50回くらいはしているのですが、非常にスカッとする面白い話なので何度もしてしまいます。
途中に酸欠少女がいましたね。
結局この事件の犯人は見つかっていないのですが、豚身ちゃんの水着だけ捨てられたということはクラスの男子の犯行かも知れませんねw
まぁ実際、学校関係者が犯人だということは明らかですし、先生の誰かなんじゃないかと、でも大事にはしたくないということで警察には届け出ませんでした。
豚身ちゃん元気かな。