夢のあと
僕はずっと天才だ
19歳にもなると、たまに気付く
別に自分が特別な人間じゃないってことも、天才でもないってことも
でも、いつも一緒に居てくれる人が、友達が、家族が、アホみたいなことで笑ってくれて、僕をまた天才に戻してくれる
この世で1番面白いのは僕達だし、その証明は僕達だ
みんな尊敬出来る人達ばかりに囲まれてる
最近は周りで不幸なことが続いた
全部、何も出来なかった
友達が1万円を盗まれた時、もう1人の友達がすぐに、遊園地のチケットを盗まれた分でもみんなで肩代わりしようと提案した
何事も1歩目を踏み出せる人はすごい
僕だったら絶対に立ち止まって考えてしまう
対向車線で人が転ぶ
周りに他の人は来ていないか、車は来ていないか、急に話しかけたら迷惑か、そこまでの怪我をしているのか
グダグダと考えているうちに、僕の友人は既にその人の所まで行って手を差し伸べているだろう
僕も何度もそれに救われている
悪く言ってしまえば後先のことを考えずにとりあえず人を助けてしまう
みんなで肩代わりしようって言って、詳しいことは置いておく
でもいいんだよそれで、めんどくさいことくらい僕にやらせてくれ
僕じゃ思い付かなかった、本当にあとの処理なんてどうってことないんだよ
そもそもそんなめんどくさいこともやってないし
払ったのも1人1000円ちょっとだし、盗まれた奴も気にしないでくれ
本当にこれくらいどうってことないんだ
絶対にみんなでご飯食べた方が楽しいんだ
みんな心配したよ、家族なんて本当に寝れない日々が続いたかもしれない
先生方にも、警察の方にも迷惑掛けた
でも生きて戻ってきてくれただけで本当に僕は嬉しかった
お前から返信が返ってきたって聞いた時ちょっと震えたよ
本当にいなくなってごめんとかどうってことないんだよ
俺はただ、すぐにでもお前を笑わせに行きたいだけなんだよ
勝手に1人でキレてるやつ、ずっと周りが見えてないやつ、めんどくさいこと無視するやつ、みんなで遊園地に行かないやつ、分かってるくせに言わないやつ、自分勝手に行動するやつ、大学生みたいなノリのやつ、居たり居なかったりするやつ、何も言わずに行方不明になるやつ
全部愛おしいんだよ
この旅行中、ずっと泣きそうだったんだよ
帰ってきてくれたことも
泣いてくれたことも
泣いてくれたの見て泣いてることも
ウケるな〜